2008/11/30

激流

2008/09/22 15:19 at Bathalaa Maagaa Kanthila on Ari Atoll

アリ・アトールの北西部にある
バタラ・アイランド・リゾート(Bathala Island Resort)の
南東にあるリーフがバタラ・マーガ(Bathalaa Maagaa)だ。

母船はこのリーフの内海側に停泊していた。
外海に通じるチャネルの北側には、
水中を北に伸びる細い尾根が突き出している。
ここがカンティラ(Kanthila)と呼ばれるポイントだ。

尾根の幅は約20m、ほぼ真北に向けて500mほどの長さがある。

3本目はここに潜った。




潜降を始めた地点ではほとんど感じなかったアゲインストの流れが、
尾根の先端に向かうにつれて徐々に強くなる。

今日は、ナイトも潜る予定なので水深を15~20mにキープしていると、
馬の背の上に出てしまった。

チャネルの外へのカレントを真横からまともに受ける形になり、
吐く泡は30°の角度で流れていく。

3チームのしんがりだったが、
途中で前のチームに追いついてしまった。
そのうち、前に進むことができなくなり、
やむを得ず死んだサンゴに指を引っ掛けて、
吹流し状態でその場にとどまった。

目の前をグレイリーフ・シャークやイソマグロが悠然と横切っていく。


2008/09/22 15:13 at Bathalaa Maagaa Kanthila on Ari Atoll

ずいぶんタフなダイビングになったなと思っていたら、
ガイドが合図を出したので、2グループ一緒に流れに乗って浮上を開始した。

尾根をあっという間に越え、ドロップオフが遠ざかっていく。
眼下を雄大な景色が流れていくのを見るのは、
ぞくっとするような快感がある。


2008/09/22 15:48 at Bathalaa Maagaa Kanthila on Ari Atoll

実は、これがアケちゃん(嫁)の400本目のダイブだった。

アケちゃん(嫁)に内緒で、安全停止中にみんなでお祝いをしようと、
通称鶴姫がタオルを1枚犠牲にして、
記念のフラッグを作ってくれていたのだが、
鶴姫のいた先頭チームと合流できず、
残った2チームでフラッグなしで記念撮影をした。

先にエキジットしていた鶴姫が、
ドーニの上からフラッグを広げてお祝いしてくれた。

2008/11/29

サン・デッキ

2008/09/22 13:24 at Sun Deck, Handy Cruise

真っ青な空が広がる好天。
昼食前に移動を始めた母船は、
ちょうど1時間で次のポイント近くに碇を落とした。
次のダイビングまではまだ2時間近くある。

最上階のサン・デッキに上がると、先客がいた。

彼女から適当な距離をとってデッキ・チェアを広げ
こちらも日焼けに専念する。

これだけ日差しが強いと、30分以上焼くとサン・バーンになってしまう。
背中を20分、お腹を20分、合計40分でやめておいた。

いつまで好天が続くかわからないので、焼けるときに焼いておく。



2008/09/22 13:23 at Bridge Deck, Handy Cruise

操舵室があるブリッジ・デッキからサン・デッキに通じる階段は
木製のしゃれた造りだ。
こんなところにも高級感を漂わせる演出が効いている。

2008/11/28

巻き寿司

2008/09/22 12:03 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

フィッシュ・ヘッドでの本日2本目のダイビングから
ドーニ・ミギリのすぐそばに停泊していた母船に戻ると、
間もなくドーニは離れていった。

母船は少し遅れて12時10分前に後を追うように出航した。
来た航路を戻る形で、北に針路をとっている。

今回のコースは、キャプテンのフセイン・シファウ(Hussain Shifau)が
すべてアレンジしているという。
世話役(というか今回のサファリの企画者)のハマちゃんによると、
今夜はマヤ・ティラ(MayaThila)でのナイト・ダイビングを予定しているので、
いったん北上するのだそうだ。

12時ちょうどにランチの準備が整った。

料理の中に巻き寿司があった。
ピクルスを酢飯で巻いた、本格的な寿司だ。
米もジャポニカ米(短粒種)だ。
酢が違うせいだろうか、味は日本のものと少し違うが、
まあ和食といって問題ないだろう。



2008/09/22 12:03 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング


インゲンのカレー風味と、カレーツナのパイ包み。

和風あり、モルディブのローカル風あり、
シェフのレパートリーは、ペストリーにまで及んでいる。



2008/09/22 12:04 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング


マッシュポテトと、ククル・リハ(Kukulhu Riha:チキンカレー)。

カレーは全体にかなりマイルドな味付けだ。
ココナツの香りも辛味も抑えられている。
もちろん、わたしたちゲストが日本人だから配慮しているのだろう。

盛り付けも本格的だ。
どこかのリゾートで修行していたに違いない。

どのサファリ・ボートとは言わないが、
乗っているシェフによって料理の内容や味はかなり異なる。

前回利用したマンティリ(Manthiri)では、
アメリカ人と同船したせいか、ビーフ、チキンの肉類と
パスタが充実していた。
また、ハンバーガーとホットドッグが出てきたのには驚いた。

Handy Cruiseの料理もおいしいが、
2週間以上続くと飽きてくるかもしれない。

2008/11/24

小さな楽園 (『地球の歩き方』より)

2008/09/22 09:39  Dhoni Mighili on Ari Atoll

ラスドゥ・マディバル(Rasdhoo Madivaru)での早朝ダイブを終え、
朝食を摂り始めた7時40分頃、母船が移動を始めた。

アリ・アトール(Ari Atoll)を目指して針路を南南西にとっている。
間もなく前方に3つの島影が現れた。
最初正面に見えた島影は、近づくにつれて右舷側に位置を変える。

地図で確認したら、どうやら島はウクラス(Ukulhas)と周辺の2島のようだ。
出航して1時間ほどで島を通過し、母船はアリ・アトールに入った。
真南に針路を変えて、点在する島の間を母船は静かに進んでいく。
後ろからついてくるドーニは、船足が遅いのでかなり遅れている。

次のブリーフィングは10時から。
1日のうち3、4回ある2~3時間の暇な時間の過ごし方が
3日目あたりから定着してきた。
おしゃべりにも飽きて、ゲストはそれぞれ見つけたお気に入りの居場所で
本を読んだり昼寝をしている。

オトさんとアケちゃん(嫁)はタバコを吸うので、
禁煙の屋内を避け、スターン(船尾)かバウ(船首)のラウンジ・デッキで
過ごすことが増えた。

9時半過ぎ、母船はドーニ・ミギリ(Dhoni Mighili)のそばで速力を落とした。
ムシマスミンギリ(Mushimasmingili)という名前の小さな島に
2003年にオープンしたリゾートだ。
白く伸びるビーチが遠目から見ても美しい。

客室は6室のみ、16歳未満お断り、全室「タクル」と呼ばれるバトラーと、
1室ごとに自由に使える大型ドーニがついているという、超豪華リゾートだ。
ちなみに宿泊料金はお1人さま1泊US$1,100~1,900、
サービスチャージ別途10%だそうだ。
ハリウッドの女優やヨーロッパの富豪が貸切で利用することもあるという。

専用ドーニの使い方は自由。
好きなときにピクニックに出かけられるし、
泊りがけでクルーズに出てもかまわない。
ドーニの中でのディナーでもサンドバンク・ランチでも
「タクル」に一言リクエストすれば思いのままだという。
ダイビングも、ドーニごとにガイドがつくという
完全プライベート・ダイビングだそうだ。



2008/09/22 11:14 at Fish Head on Ari Atoll

10時からのブリーフィングは5分遅れて始まった。
ポイントはフィッシュ・ヘッド(Fish Head)、チーフ・ガイドのアリ(Ari)は
体調不良なのか潜らないという。

フィッシュ・ヘッドは06年11月に潜って以来2度目だ。
アリ・アトールの数あるポイントの中で人気ベスト3に入る好ポイントで、
手元にある「Dive Maldives: a Guide to the Maldives Archipelago. 3rd Edition」(Tim Godfrey著、Atoll Edition発行)では、
丸々1ページをこのポイントに充てている。

この本によると、もともとサメ漁の漁場として漁船が集まる場所だったそうだ。
それを見たダイビングサービスが潜ってみたところ、
まれに見る好ポイントだったので人気が高まったのだという。
漁師にとってサメは、油をとるためのものであり、
ヒレが中国に高く売れる貴重な収入源でもあったため、
ダイバーと漁師の間の軋轢が最近まであったようだが、
1995年に政府がここを保護地区に認定して、
現在は漁ができなくなっているという。



2006/11/29 15:20 at Fish Head on Ari Atoll

水深40mないし50mの海底から立ち上がるティラ(Thila)で、
トップの水深は10m、東西80m、南北40mほどの長方形をしている。

多くのレッジ(棚)やケーブが点在し、魚影も濃い。
グレイリーフ・シャーク、イソマグロ、ロウニンアジがやや深場で見られる。
イエローバック・フュージラー、クマザサハナムロの群れは半端じゃなく大きく、
南側の壁沿いには、かつて餌付けされていた大きなナポレオンが
ダイバーを見つけると近寄ってきて、いつまでも後をついてくる。
ティラの上では、タイマイを見ることができる。

この日、カレントは西から東、透明度は18m。
風はなく、海面は鏡のように凪いでいた。

2008/11/23

バスルーム

2008/09/22 07:26 at Handy Cruise Lower Deck Room102 Bath Room

ダイニングや後部デッキの椅子に濡れた水着ですわるのは気が引けるので、
ダイビングから戻るたびにシャワーを浴びて乾いた水着に着替えていた。

そうなることを予期して、水着を3枚用意してきたのは正解だった。

わたしたちの部屋のバスルームは、
シャワールームがガラスで仕切られていた。

以前利用した他のサファリボートはシャワーカーテンさえついていなかったから、
ハンディ・クルーズの設備の豪華さが際立つ。



2008/09/22 07:26 at Handy Cruise Lower Deck Room102 Bath Room

しかも、マッサージシャワー付き。

湯は熱湯に近い温度で出てくる。
しょっぱい水しかでてこなかった18年前のリゾートを知るものとしては
隔世の感しきりだ。

2008/11/22

ハンマーヘッド・シャーク

2008/09/22 05:58 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

ツアー3日目、ダイビング2日目の夜が明けた。
前夜は宴会を中座したとはいえ就寝は午後11時を回っていたが、
時差ボケのせいで、午前5時前には目が覚めてしまった。

真っ暗なダイニングでコーヒーを注ぎ、後部デッキで本を読んでいると
続々とゲストが起きてきた。
昨夜のうちに、1本目はハンマーヘッド・シャーク狙いの早朝ダイビングなので、
通常より早く午前6時からブリーフィングを行なうと伝えられていた。
みんな、昨夜遅くまで起きていたようだが寝坊した者はいなかった。

ブリーフィングが始まる直前、日が昇り始めた。
雲量は1、快晴を予感させる空だ。



2008/09/22 06:36 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

昨日の3本目に潜ったのと同じラスドゥー・マディバルでエントリー。
昨日はリーフ沿いにドリフトしたが、
ハンマーヘッドは沖の深場で見られるので、
沖に向かい水深25mの中層をキープする。

潜降を開始して約10分後、ガイドのダイビング・ベルがけたたましく鳴った。
指差すほうを見るとかなり深いところに、群れがいた。
6頭は数えたが、もう少しいたかもしれない。

水深40mまでは追ったが、それ以上はやめておいた。
さらに深くまで追った他のダイバーとはぐれないよう、
彼らが吐くエアーを追う。
ハンマーヘッドが姿を消したのか、泡の動きが止まり、真下から立ち昇ってくる。
こんなに多量の泡に囲まれたのは初めての体験だった。

しかし、何もいない中層をハンマーヘッドを求めてひたすら泳ぐというのは
完全なギャンブル・ダイブだ。



2008/09/22 06:57 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

ハンマーを見終えて間もなく、浮上にはいった。
10分ほどかけて水深5mまで浮上し、安全停止にはいる。

何もいない真っ青な水中に、突然ツムブリらしき群れが現れた。

ハンマーヘッドに遭遇できたのも、ツムブリに会えたのもラッキーだった。

2008/11/21

ファースト・ディナー

2008/09/21 19:30 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

午後7時半ちょうど、ダイニング担当のスタッフが
夕食の支度が整ったことを知らせてくれた。

誰もが腹をすかせていたので、料理をとるために列を作っている。

生野菜が3品、ライスの他に料理が7品、デザートのフルーツが3品。
サファリ中ずっとこれだけの品数が揃っていた。



2008/09/21 19:36 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

テーブルには冷えたミネラルウォーターが出されている。
ナイフ・フォークとナプキンがセットされていて、
昼間とは違うディナーらしい演出がされていた。

席順に決まりはないが、
3回目の食事を迎えると、いつの間にか同じ席につくようになっていた。

食事の後はデッキで宴会をする者、釣りをする者と遅くまで賑やかだったが、
オトさんとアケちゃん(嫁)は例によって眠気に勝てず、
早々に部屋に引き揚げた。

2008/11/20

「ラマダン(Ramadan)」

2008/09/21 18:01 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

ダイビング初日の3本目を終えてシャワーを浴び、ビールを空けると、
見事な夕陽が目に飛び込んできた。

この日、ラスドゥー・マディバル(Rasdhoo Madivaru)には
ハンディ・クルーズのほかに3艘のサファリ・ボートが停泊していた。

厨房からは美味そうな香りが漂ってくる。



2008/09/21 18:14 at Handy Cruise メインデッキ スターン on Rasdhoo Madivaru

ゲストの夕食より一足早く、スタッフたちの夕食が始まった。

西暦2008年はイスラム暦(正確にはヒジュラ暦)1429年にあたる。
ヒジュラ暦の第9月をラマダン(Ramadan)と呼び、
ムスリムは、1ヶ月間(新月から次の新月まで)
日の出から日没まで断食(サウム-Saumu)する。

今年は、9月1日から30日までがラマダン月だ。

日中はタバコや水を含め、(敬虔なムスリムは唾さえ飲み込まない)
一切の飲食を断つが、
日が沈むと同時に翌朝まで宴会が続くという。

ラマダン月の日没は、だからムスリムにとっては
待ちに待った禁欲明けのときなのだ。

彼らが口にしているのはフレッシュ・ジュースとマスロシ(Mas Roshi)。
「マス」は『魚』、「ロシ」は『パン』のこと。
ツナ入りの「おやき」と言えば近いだろうか?
ツナはもちろんカレー味だ。

かつてリゾートで働いていた時、
ラマダン月の日没前になるとジェティのスピーカーから
コーランが流され、
異教徒のオトさんでさえどこか敬虔な気持ちになったものだが、
ここハンディl・クルーズではなぜかJ-Popが大音量でかかっていた。

2008/11/19

ラスドゥ・マディバルでマダラトビエイ

2008/09/21 16:34 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

午前中のダイビングを終え、ゲストが部屋でシャワーを浴び
昼食前の身支度を整えている間に、母船はすでに移動を始めていた。

目指すは、アリ・アトール(Ari Atoll)の北端にある
小さな環礁、ラスドゥー・アトール(Rasdhoo Atoll)。

環礁越えは3時間かかる。
その間に最上階のサン・デッキで日焼けにいそしんだ。
朝からずっと太陽が照りつけているが、
焼けるときに焼いておかないと、この好天がいつまで続くかわからない。

3時のおやつにケーキが出たらしいが、日焼けに夢中で
気づかなかった。

午後4時前、母船は灯台のあるラスドゥー(Rasdhoo)のすぐ沖に停泊した。



2008/09/21 16:37 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

東隣のラスドゥー・マディバル(Rasdhoo Madivaru)の外洋側は
早朝に潜るとハンマーヘッド・シャークに出会えるポイントとして有名だ。

その昔、漁師の間では
このあたりの海中深くにハンマーヘッド・シャークの群れが棲みつく
洞窟があると信じられていたという。

翌朝はハンマーヘッド狙いのディープ・ダイビングの予定だが、
サファリ初日のラスト・ダイブは
魚影の濃いチャネル付近を狙ってドリフトすることになった。



2008/09/21 16:38 at Rasdhoo Madivaru on Rasdhoo Atoll

ラスドゥーは、ディベヒ語で『最初の島』という意味らしい。
マディバルの「マディ」は、『エイ』という意味だ。

ラスドゥーのカンドゥー(Kandu=チャネル)は、マンタで有名だ。
潜ってみると、マンタには出会えなかったがマダラトビエイが出迎えてくれた。

それにしても魚影が濃い。
18年前のモルディブはどこで潜ってもこうだったが、
最近は南北マーレ・アトールのポイントはだいぶ荒れてしまって、
魚が少なくなっている。

チャネルの角の少し手前でイソマグロ5~6本、
マダラトビエイ3枚、トビエイ、大型のハタ、そして
無数のキンギョハナダイやアカモンガラ。
チャネルの内側の窪地に入ってからはナポレオンやフエダイの群れなど、
モルディブらしい水中景観が続いた。

2008/11/17

ドーニ(Dhoani)

2008/09/21 15:54 at Rasdhoo on Rasdhoo Atoll

モルディブの主要移動手段がドーニ(Dhoani)だ。
首都マーレ(Male)と人工島フルマーレ(Hulhumale)や
空港島フルレ(Hulhule)を結ぶフェリーを始め、
リゾートではフルレへの送迎、ダイビングやエクスカーションにも使われる。

ハンディ・クルーズでも、ダイビング・ポイントへの往復や
空港やマーレ、リゾート島へ上陸する際に使われるドーニが
サファリ中ずっと併走する。

左右に長いベンチがしつらえられ、吊戸棚がつき、船尾で操舵する。
ダイビング用ドーニは、ベンチにタンクを立てられるようになっている。
コンプレッサーも積んでいるので、長いホースを伸ばして
1本づつタンクにエアをチャージしていく。
このドーニには、ナイトロックス用のコンプレッサーも積んであった。


2008/09/21 06:01 at Hulhumale on North Male Atoll

日本製(多くはヤンマー)の3気筒ディーゼルエンジンを積み、
今でも、舵は足で操るものが多い。
通常、2人か3人で操る。
最近はGPSを搭載している船が増えたが、最近までは山だてだけで
アトール(環礁)内を(時にはアトール間)を行き来していた。

見てのとおり、前部を除き窓にガラスははまっていない。
雨が降ってくると、巻き上げてあったシートを下ろして雨よけにする。

ダイビング器材は、初日に積んで自分の席の足下のコンテナに積んだら
最終日まで積みっぱなしだ。
(ジンベエウオッチングの時だけは、マスク・フィン・スノーケルだけ
母船に持ってくるが)

このドーニのクルーたちは、まだみんな若かった。
今回は彼らとあまり話をしなかったので、
いまいち仲良くなれなかったのが悔やまれる。

2008/11/14

マスリハ(mas riha)

2008/09/21 13:03 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

ダイビングを終えて母船に戻ってくると、食事の準備が整っている。
まず部屋に戻ってシャワーを浴びて、着替えてからダイニングに上がり
皿に好きなだけ料理をとる。

ブッフェだと目移りしてしまって、
若い頃はつい食べきれない量をとってしまうのが常だったが、
さすがにこの年になると少しは加減を覚えてくる。



2008/09/21 13:04 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

タイトルのマスリハ(mas riha)は、フィッシュカレーのこと。
マスが魚で、リハがカレー。
モルディブの国民食であり、彼らのソウル・フードだ。
辛味は抑えられていて食べやすかったが、
思い切り辛いカレーを知っているだけにちょっと物足りなかった。

モルディブのカレーの辛味は喉に来ない。
舌先と唇のまわりがヒリヒリするだけだが、
頭頂部から汗が吹き出てくる。

写真の左にあるのは魚とナスの甘酢あんかけ。
酢豚の魚版みたいなものだ。
ムスリムに豚はご法度だし、中華にも魚を使った甘酢あんかけはある。

にしても、シェフはかなり腕がいい。

2008/11/13

「苦(にが)い島」

2008/09/21 10:56 at Bodu Hithi

航海最初の朝食を楽しんでいる間に、船は北に向けて進んだ。
やがて北西に進路を変え、北マーレ・アトール(環礁)の西側をめざした。

午前11時前には、ボドゥヒティのすぐ南岸に到着、停泊した。

ボドゥ(bodu)は大きい、ヒティ(hithi)は苦いという意味だ。
クダ(小さい)ヒティという名の島がすぐ南隣にあるが、
いったい何が「苦い」んだろう?

この島にあるリゾートは、ココパーム・ボドゥヒティという。
2006年秋、経営が変わってリニューアル・オープンしたこのリゾートは
島の北と南東に長く伸びる水上コテージを持っている。

写真は、ココパーム・ボドゥヒティのメイン・ジェティ(桟橋)と
レセプション、そしてバーの建物。

左端奥にわずかに見える水上ヴィラはスイートで、
全室バトラーサービスがつくという。
1泊US$1,300~1,500というお値段を聞いて、
モルディブの高級化を実感する。
ちなみに、ハンディ・クルーズのチャーター代は
ダイビング料金と食事代を含んで1日US$3,500と聞いている。
20人で割れば、1人込々US$175/日だ。
(それでも高いと思うのは、オトさんが貧乏人だからか?)

などと言っているうちに、次のダイビングのブリーフィングの時間だ。



2008/09/21 11:51 at Bodu Hithi Thila on North Male Atoll

ボドゥヒティから北西に伸びるチャネルの出口にあるのが、
ボドゥヒティ・ティラというポイントだ。

ティラ(thila)とは、サンゴに覆われた隠れ根のことで、
リーフのトップが深いものをティラ、浅いものをギリ(giri)という。

だが、実際にもぐったのはチャネルのコーナーで、
斜面が広がるばかりでティラらしきものはなかった。

ここでの潜降後まもなく、体長2m近いカジキが浅場を泳いでいるのを見た。
マカジキかクロカジキだと思うが、遠目ではっきりとはわからなかった。
英語だとBlue Marine(マカジキ)とかSwordfish(メカジキ)と呼ぶ。

マンタポイントに続き、今回も大物に遭遇できた。
初日からこんなに大当たりだと、日がたつにつれて尻すぼみになるのでは
と、贅沢な心配が募ってくる。

写真は、ニセゴイシウツボ(Leopard Moray EalとかHoneycomb Moray)。
ディベヒ語ではウツボはヴェン(Ven)と呼ぶ。
大型のウツボは総じておとなしく、人を怖がらないのでいい被写体になる。

ヨーロッパのダイバーは、ウツボを見ると大喜びするので、
ガイドによっては、ウツボを見つけると興奮してダイバーに知らせるが、
なぜか日本人にはあまり人気がない。

2008/11/11

「お茶を飲む」(?)

2008/09/21 09:22 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

食事はブッフェ形式だ。
到着した晩の翌朝ということで、
マンタポイントでの1本目が1時間遅めのスタートだったので、
朝食も9時過ぎからだった。

ディベヒ語で朝食は、ヘドゥヌサイ。
「ヘドゥヌ」は朝、「サイ」はお茶(紅茶)、
モルディブでは、お茶(紅茶)が食の基本であることが窺える。

「サー ボーン」は、直訳すればお茶を飲む、つまり『お茶する』だが、
モルディビアンは、『休憩』とか『ちょっと何か食べる』
とかいった意味でも使うらしい。



2008/09/21 09:24 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

ツナとオニオンを和えた具をチャパティのような皮で包んで食べる。
これは、ローカルに近い食べ方だ。
ソーセージとスクランブルエッグはコンチネンタル風、
レンズ豆の煮物は中米風、シリアルはアメリカ風と
朝から国際色豊かな顔ぶれだ。

当たり前のようにふんだんに生野菜がでているが、
魚と一部の野菜を除いてすべてを輸入に頼るモルディブでは、
高級食材だ。
これから1週間も、船上でどうやって新鮮さを保つのだろう?

ボーン キルサ ヌヴァタ コフィ

2008/09/21 09:21 at Handy Cruise メインデッキ ダイニング

「アハレン キルサ ヌヴァタ コフィ ボーン ベーヌン」
ディベヒ語で、
わたしは、ミルクティーかコーヒーが飲みたい
という意味だ。

「アハレン」はわたし、「キル」はミルク、「サ」が紅茶、
「ヌヴァタ」はor、「コフィ」はコーヒー、
「ボーン」は飲む、「ベーヌン」はwantを表している。

かつてモルディブでは、一部の高級リゾートをのぞき、
レギュラーコーヒーを飲めることは稀だった。
過去2回のサファリ・ボートでも、
紅茶はティーバッグ、コーヒーはインスタントだった。

ハンディ・クルーズでは、コーヒーメーカーが据え付けてあり
いつでもレギュラーコーヒーが飲めた。
そしてティーバッグは、ちゃんとリプトンだった。
(前回のマンティリに置いてあったティーバッグはこちら

ちなみに、首都マーレのホタ(大衆食堂)でだされるキルサは、
むやみやたらに甘いので、行く人は覚悟しておくように。

ところで、画像に写っているジュース、ヨーグルト、ジャム、シリアルは
朝食のたびごとに供されたが、食事が済むと下げられてしまった。

2008/11/06

バナナ -1-

2008/09/21 06:49 at Handy Cruise メインデッキ スターン on フルマーレ

メインデッキの船尾(スターン)に吊るされたバナナは、
以前にも紹介したが自由に食べてかまわない。

スターボード(右舷)側は全体に熟しているが、
ポート(左舷)側のは、まだ青い。

日がたつにつれて、このバナナがどうなっていくか
今後、時々紹介していこう。

2008/11/04

カジキ、マンタ、イトマキエイ

2008/09/21 08:12 at Lankan Mantapoint on North Male Atoll

サファリ初日、夜明けと共にボートのエンジンがうなり始めた。
ドーニは母船から離れ、一足先に出発する。
母船もアンカーを上げ、後を追うように移動を開始した。

エンジンの音で目を覚ましたのか、続々ゲストが起きてくる。

フルマーレのリーフを出ると、船は北に進路をとる。
モルディブで最初にオープンしたリゾートで、
20年前は最もラグジュアリー・リゾートとして名を馳せた
クルンバ・ビレッジ(ヴィハマナフシ)を左に、
かつてはクラブ・メッドだったクラブ・ファル(ファルコルフシ)を
右に見て、パラダイス・アイランド(ランカンフィノール)の南で
母船は錨を下ろした。

7時5分過ぎ、ブリーフィングがスタートした。

ブリーフィング後ドーニに乗り移り、エントリーポイントへ移動中、
カジキマグロが何度かジャンプするのが見えた。
幸先のいいスタートだ。



2008/09/21 07:53 at Lankan Mantapoint on North Male Atoll

マンタのクリーニング・ステーションの北で潜降し、
ゆるやかなカレントに乗って南に向けて泳いでいくと、
すでに2枚のマンタが回っていた。

間もなく3枚が加わり、5枚のマンタが頭上を行き交う。

およそ30分間、5枚のマンタはステーションに留まり続け、
何度となく旋回を繰り返してくれた。

このポイントには数十回潜っているが、
これだけ長時間マンタが居続けたのは初めてだ。

やはり幸先がいい。



2008/09/21 07:56 at Lankan Mantapoint on North Male Atoll

途中から別のグループが加わり、40人近いダイバーが
一箇所に固まる形になったが、
それでもマンタは去ろうとしなかった。

ふと、ダイバーの動きが変わったのに気づいて彼らの視線を追うと
イトマキエイの群れが通り過ぎていくところだった。

いつもなら、マンタが去ってから南へ下り、
ケーブを過ぎてからカメを見にリーフに上がるコースをとるのだが、
時間いっぱいマンタを眺めてから浮上した。

最初の1本で幸運を使い果たしてしまったのではないかと不安になるほど
3本分の満足度が得られたダイブだった。

2008/11/03

サファリ・クルーズ・ルートマップ


ここでちょっとレポートを離れて、
今回のサファリ・クルーズのルートを紹介。

ルートの詳細は、上のマップを見ていただきたい。
サファリの様子は今後ぼちぼちレポートしていきます。